万屋「和華蘭堂」

きまぐれに、というかその日の気分で毎日話題決めて徒然と書きます

電車の話をしよう

ようこそ、万屋「和華蘭堂」へ!


本日は電車からお届けしているということで、電車の話をしよう。
というのも、まあ広い意味では路面電車なども入れることにしたいけど。


私はとにかく交通機関の中で昔から電車類が好きで、浪漫を感じる人間だった。
元々自分が生まれたころ、母が実際オランダの国鉄(NS社)に勤めていたことが直接な原因だったのだろう。この職務には、勤務者の家族全員に電車の乗り放題券を提供するという、全くもってありがたい特権が与えられたのだから、当然の成り行きとして私は遠足に行くとき車ではなく電車を使うのが多かった。家族みんなで美術館入ったり、博物館行ったり、動物園行ったりして、そこに運んでくれるのが、黄色と青色でどこへ行っても目立つ「電車」だった。

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かといって、それは子供の頃の話で今はだいぶ違う。日本と違って電車はきっぱり時間通りに来ることは往々にしてかなわないし、その度利用者であるオランダ人は天気の話をデモするかのように「国鉄、ダメだなー」と口をそろえて言う。言に今日も経路を大分変えて帰宅しようとしている。しかし実家から1時間以上あるライデン大学に通っていた私は、車の免許でもとらない限り唯一の選択肢なわけだし、そう悪くないとも思ててくる。読書と電車は相性がすこぶるいいし、日本語の単語のアプリなどをやりながら音楽を聴くのもよい。大学に友達ができたら通学の一区間が一緒であるっことが分かって、待ち合わせてもいないのに毎週会う人ができる。それが私にとっての浪漫だ。

長崎・京都の留学の時、それは一緒だったし、それ以上だったのかもしれない。今では「路電」っていう言葉だけでも懐かしく感じるし、頭の中に文明堂のカステラの音響が響いてしまうから重症だろう。私の一個上の先輩で同じ長崎を経験した人にこの話を振ると、一緒にYouTubeで電車内の映像と音響をアップロードしている人がいると知って、同志を見つけたようで感心したものだ。多少は人の視線も気になるけど、電車で立ちながら片手で文庫本をもって読むのも、風情があってよいものだ。それに、レールパスや少年18切符を使って遊牧民然の旅もしてきたね。

日本とオランダの事情もだいぶ違うが、今度のユートレヒト駅の改装の際に、横浜駅をモデルにして各線専用のホームを作った、という話は聞いた。たわいもないけど、そういう小さな蘊蓄は楽しいものだ。ともかく、次は鎌倉のモノレール、だよな。将来的に電車で台湾一周もゆめだけれど。