万屋「和華蘭堂」

きまぐれに、というかその日の気分で毎日話題決めて徒然と書きます

国内観光の話をしよう

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「観光」という言葉を聞くと、近年では色んな違うものを思い起こすことがあるだろう。もちろん、名所旧跡を見て回るのが一番先に出てくるとは思うけれど、巡礼や爆買いもまた観光の部類だろう。つまり、何か自分の利益になるようなたびをしたい。金を費やし、普段手に入らないものや経験を手に入れる。これも立派な観光の形だ。

その中で、オランダのテレビで最近取り上げられる観光のカタチがある。それはつまり、国内観光や国内旅行。従来、オランダ人は旅行大好きな国民で、中学校の頃にすでにタイなどに行く同級生が何人もいた。私の両親も私が生まれる前から中国を訪れ、その後も私を連れてヨーロッパ各地、エジプト、アメリカやカナダを見てきた。

だけど、海外旅行だけでは決してなかった。短い五月や十月の一週間ほどの休みはよく、オランダ内のユース・ホステルのバンクベッドが2つおいてあるだけの家族部屋を利用し、その周辺を徒歩とその場で借りた自転車で探検したものだ。大きくなると自分の自転車と小さな荷物を背中に持ってそうしたこともあった。

先日言ったようにキャンプこそ少なかったわけだけれど、オランダ人一般で言えばキャンプが常套な旅行手段だ。特に今年は温度もかなり高まり、むしろ海外は暑いので残ろうと思った家族も少なくないと、ニュースにまでなったほどだ。

さてそこで時間を少し戻そう。土曜日の夜、中華料理屋店にて、日本学科に入って私とずっと並行して留学などしたヤンが驚く話を持ってきた。どうやら、長崎に留学していた、よさこい部に属していた台湾人の先輩が明日一日友達と來蘭するから、アムステルダム周辺を観光すると言う。そう言われて、二つ返事で「ついていこう」と言った。こんなめぐり合わせは二度とない。ヤン自身、3日前にオランダに戻ってきたばかりだった。

その夜はライデン市に住む同期のマイケルに泊めてもらい、5時間ほど寝た後駅に向かう。なぜか列車の時間を間違い、寝泊りセットに文庫本十冊ほど積んであるボストンバッグを肩にかけて、息もからがらに電車について、合流する。アムステルダムに着くと、昨日いったんお別れしたアンネ先輩と、再び遭遇する。一日の初めにしては上出来だ。

その後、めでたく台湾人二人組みと合流し、アムステルダムの運河を観光ボートでクルーズを楽しみ、舞台はマルケン島へ。実はヤンの出身地であるこの島は長い間船でしか行き来できなかったため、島独特の習慣や建築がそれなりに残っているという。風に冒されるオランダの陸内海の島を練り歩き、昼ごはんにムール貝とフライド・ポテトを食べる。

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そこで終わるかと思うと、地元民のヤンがまたプランを発表した。実はなるゆきで一緒に行った私は、まったくその日の予定を聞かされていないわけで、それでもいいと思って聞かないことにしていた。島からまた船で湖を越え、フォーレンダムへ。この町はオランダ有数の観光名称だが、私は恥ずかしながらいったことがなかった。そこでチーズ工場見学、民族衣装での撮影など、まさに観光地ならではのものを楽しむ。

自分の国の中で知らないもの、知ろうとしなかったものが沢山ある。先日ロンドンに行き、東大の友達と話しているうちに大阪に行ったことがないと言われて驚いたが、言ってみればこれもそれぐらい有名な場所なので、人のことを言える立場ではない。海外旅行が無理でも、後数ヶ月の予定となったオランダでの生活、国内観光ならやってみたいと思った。

しかし、それはまた別のときの話。