万屋「和華蘭堂」

きまぐれに、というかその日の気分で毎日話題決めて徒然と書きます

映画の話をしよう

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趣味として一般的な物は何だろう?就職活動でも合コンでも、定番中の定番といえば「映画鑑賞」なのだろう。確かに、現代において映画を全く見ない人間の方が珍しいかもしれない。しかし、私はどちらかというと大学までわりと映画から遠ざけて生きていた。その理由はといえば割と曖昧なのだけれど、おそらく長編の映画を見るための集中力を養ってこなかった、いわば「映画リテラシー」が育てていなかったのだろう。リテラシー識字率とも訳されることは多いが、私はここで広義で捕らえ「メディアを鑑賞するための基礎知識や能力」と定義付けることにする。

高校の頃に映画を見なかったといえば違うのだけれど、誘われれば来るというぐらいで、家族みんな集まって映画見るときもあまり乗り気ではないことも多かった。一番記憶に残るのが、「指輪物語」のボックスセットを誕生日プレゼントをもらい、鑑賞会をしようとなったとき、私が1幕の途中であきて諦めたのに、父と妹が3幕までの15時間をしっかり見ていたことだった。もっとも、これは多分12歳ごろの話なのだろうけど。

しかしそれもいつの間にか変わっていた。特に日本語などでドラマを見るようになってからだと思うけど、どうしてかというとあれはあれで50分で一話だからいつのまにか上に述べたリテラシーを養ってきたのだろう。それでもアベンジャーズスターウォーズなどの王道は避けてきて、「The Grand Budapest Hotel」とかみたり、たまには古いもので「2001: A space Odyssey」も(途中で大いに我慢をする羽目になったが)みたのだ。なぜか日本にいくことで一人で映画に行くという行為に対しても抵抗がなくなったので、面白い映画があればとりあえず見る。

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そこで最近は大型チェインではなく、個人経営というか、小規模な洒落た映画館などに行ったりしていて、今日はそんながらがらな映画館を友達8人で「犬ヶ島」を見に行ったのだ。The Grand Budapest Hotelの監督であるWes Andersonの作で期待するとおり、笑い多いし絶妙のテンポでいろんな方法で攻めてくる。今回はストップモションという演出法とともに、日本語と英語の相対、スクリーンを別けたり、しゃべる犬に対して一般人が分からない(そもそも早すぎて日本人でも着いていけないだろうという)日本語を使うことで、言語的な演出でも大いに奇を衒っていた。演出法はといえば、物語シリーズと似通っている気もする。

映画をあんまり見ない私だが、今日映画を見た限り、とりあえず映画館で見るのもいいという感想と、映画リテラシーが上がりつつあるという実感のある一日だった。そしてやっぱり友達と瑛が行くのも普通にありだなという素朴な嬉しさと、映画に行って思うように話せないという空しさが相まっていた。

しかし、それはまた別のときの話。